マーケティングリサーチの大まかな意味を理解しよう(戦略的思考のフレームとマーケティングリサーチ)

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マーケティングリサーチの本質的な役割

初回は、マーケティングリサーチについてお話をしましょう。

マーケティングリサーチと言えば、アンケートやインタビューなどの専門的な手法を用いることによって、消費者/生活者の意見を傾聴したり、時には観察したりして、その結果を製品開発やサービスの開発に生かすことを目的としています。

このコラムは、マーケティングリサーチが本来持つ役割や機能についてお伝えし、最後まで読み終えた後に、みなさんがマーケティングリサーチを「概念的に理解している」ことをゴールにしたいと思います。

なお、ここでの概念的な理解は、「その意味を大まかに理解している状態」と定義しましょう。

前述のように、マーケティングリサーチは「アンケートやインタビューなどを用い、消費者/生活者の生の声を聞くことによってニーズを把握し、製品・サービス開発に生かす」ことですが、それは、マーケティングリサーチのほんの一部を説明している、あるいは、個々のリサーチプロジェクトの実施目的を指しており、マーケティングリサーチの本来の目的や本質的な役割を言い表してはいません。

企業の経営に欠かせない構成要素は、主にマーケティングとファイナンスです。
それは、MBAのカリキュラムの構成要素でもあることから、マーケティングは経営そのものと言っても過言ではありません。

それでは、なぜ企業や団体は、その経営活動の中で、マーケティングリサーチを行うのでしょうか。その理由は、企業経営における戦略的思考のフレームの中で理解していかなければなりません。

戦略的思考のフレームとマーケティングリサーチ

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なぜマーケティングリサーチを行うのでしょうか。

それは、「自社の現在のポジションを明らかにする」ためです。
自社のポジションを明らかにすることとは、自社が提供する製品やサービスを含めたあらゆる経営活動に対して「顧客の評価」を得て、なおかつ「競合との違いや優れた点の有無」を認識することです。 

使い古された言葉ですが、マーケティング用語に3Cという言葉があります。
3Cとは、Company(自社分析)、Customer(顧客分析)、Competitor(競合分析)の総称で、マーケティング戦略の策定にあたり、最初に考慮すべき三大要素と言えます。
まさに、自社のポジションを明らかにするということは、顧客をよく知り、競合をよく知ることによって、自社を深く理解することであり、マーケティング戦略の策定にあたって、まず知っておかなくてはならないのが「3C」の考え方なのです。 

それでは、なぜ企業や団体は、その経営活動の中で、自社のポジションを明らかにする必要があるのでしょうか。

それは、自らが設定した目標(あるべき姿)と現状との差分をきちんと測定するためです。
経営理念といった定性的なものや、全社や事業部、製品・サービス別の売上高・利益額といった定量的なもの、理想的な製品やサービスなど自社商材の特徴や提供価値に関するものまで、あらゆる企業活動には、必ず達成すべき目標があります。
ただ単に目標を設定しただけでは、どのようにすれば、その目標を達成することができるのかわかりませんが、現状のポジションを明らかにすることによって、目標までの差分(距離)を測定することができます。
差分が明らかになれば、その不足分をどのように埋めるべきかを考える足掛かりとなります。つまり、自社のポジションの明確化が「目標達成のためのシナリオを描く」第一歩となってゆくのです。 

目標達成のためのシナリオを描くこと、それが「戦略的思考」というものであり、マーケティングリサーチも目標と現状のポジションの差分という「戦略的思考のフレーム」の中で、捉えられなければならないのです。 

次回は、目に見えないもの(抽象的な概念)を可視化するマーケティングリサーチについて、お話をしたいと思います。

まとめ

マーケティングリサーチの本質的な役割は、自社の製品やサービスが競合に比べ優位性があるか、その現状のポジションを明らかにすることである。 

自社のポジションの明確化によって、目標(あるべき姿)と現状の差分がわかるため、目標達成のシナリオを描く足掛かりとなる。 

目標達成のためのシナリオを描くことは、戦略的思考そのものであり、マーケティングリサーチも戦略的思考のフレームの中に位置付けて実施すべきである。

 

この記事を書いた人

ミスターMR営業企画本部

突如現れた謎のライター“ミスターMR”。 当社所属のマーケティングリサーチャーであるということ以外、詳細は不明。

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