“トークン”ってなんだ? ~ニューデリーの交通事情からインフラを考えてみよう~
ナマステ!(こんにちは)
ライターの峠です。
この度、コラバドの筆を取らせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
私事ではありますが、8月9日から8月19日にかけて人生2度目のインドへ行ってまいりました。
個人的にはラム酒(オールドモンク)を割らずに日本に持ち帰れたことが一番嬉しかったです。笑(前回は割れて飲めませんでした)
今回の記事の内容は、そのインドに関連して、インドの地下鉄事情についてお伝えできればと思います。
そして、表題のトークンです。
「トークンとはなんぞや?」
そんな声が聞こえてくるような気がします。
このトークンから、インドの交通事情、そして日本の交通事情を考える手助けになればと思います。
それでは、どうぞ。
‐トークンとは‐
皆さまは、電車に乗る際、どうやって乗車しますか? 切符? カード?
それとも…トークン?
デリー・メトロ(インドの首都ニューデリーの地下鉄)では、切符の代わりにトークンというものを利用します。
トークンとは、図にありますコインのようなものです。
このチップを改札にかざすことで乗車が可能になります。
購入と使い方
トークンは、基本的に日本の切符と変わりません。
改札にかざすことで利用できます。
実際に利用する風景写真を撮りたかったのですが、デリー・メトロはなんと構内撮影禁止(防犯上の理由による)。
よって、文字でお伝えすることしかできません。
購入から使用方法は以下の通りです。
①最初に受付、または自動発券機へ向かいます。
②行先を指定し、トークンを購入します。
③荷物検査をクリアします。
④改札にトークンをかざし、入構します。
ちなみに通勤者にはチャージして使える乗車券(トラベルカード)があります。
利用することで浮かび上がる“問題点”
ここまではデリー・メトロの利用方法について紹介しました。
文章で書く分には“スムーズに”構内に入れそうとも思えるのですが、利用するととても大変なことに気づきます。
そもそも購入するまでに時間がかかる
受付に並ぶと、既に20人~30人並んでおります。
受付の数は基本1つ(主要駅では2つ以上)。
自動発券機もありますが、台数は2台あるかないか(駅によっては自動発券機がないところや、1台使えないものも)。
旅行者の気楽な旅ならまだしも、通勤利用としてデリー・メトロを利用する方からすれば、遅刻が免れないでしょう。
受付を済ませた後にまた並ぶ
乗車前にテロ対策として手荷物検査をしています。
そこで再度20人~30人の列に並びます。
空港の手荷物検査と同様の方法で人力でのチェックが入るため、時間がかかります。
ゆえにこの検査も通勤利用者には大きな時間ロスとなるでしょう。
受付に並ばなくて済む乗車券所持者もこの検査では並ぶ必要があるため、とてもストレスになるでしょう。
そのような状態のため、割り込みも頻繁に起こるのがインドです(笑)。
電車が到着する時間が不明
そもそもですが、デリー・メトロに決まったダイヤはありません。
構内には案内図があり、それぞれの路線の始発と終電は記載されているのですが、おおよそ3分~5分間隔と書かれているのみで、時刻表などはないようです。
こうしてインドでの時間は過ぎていくのです…。
こちらはデリー・メトロの公式サイトとPR動画です。
公式サイト: http://www.delhimetrorail.com/
PR動画: https://www.youtube.com/watch?v=31qGvNAxMbk&feature=youtu.be
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでインドの地下鉄事情を、トークンの購入から入構までにクローズアップして見ていきました。
悪い部分にばかり焦点を当ててしまいましたが、もちろん良い点もあります。
列車内がとても清潔であること、中吊り広告がないことです。
そして、デリー・メトロは地上も通過いたします。その際、列車内からデリー市内を眺められることはとても乗車していて快適です。
より良いインフラの追求は、どの国でも抱える問題といえるでしょう。
インフラに“完成”はないのかもしれませんが、国民一人一人が“?”と疑問に思うことで、より良い姿に変わっていくのかもしれません。
その意味ではデリー・メトロは完成しているのでしょうか?それとも…?
海外へ行った際にはそういった点においてインフラに目を向けて、日本との違いを楽しんでみてくださいね。
<参考資料>
デリー・メトロ公式HP http://www.delhimetrorail.com/
デリー・メトロWikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/デリー・メトロ
この記事を書いた人
峠 祐太大阪事務所 調査2課
株式会社サーベイリサーチセンター社員。民族楽器・ヘンなものが好き。丸亀製麺を愛し、丸亀製麺に愛される(?)男。