地方創生はどうなった? これからの地方創生は? ~地方創生 最新情報~

2018.01.24

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政策のおはなし

こんにちは、ライターの一杉です。
一時期メディアで頻繁に取り上げられた「地方創生」ですが、最近はあまり聞かなくなりましたね。
実はこれ、終わったわけではないんです。昨年末には国の総合戦略が改訂され、平成30年度予算案にも関連予算が盛り込まれています。 

今回は国の総合戦略もご紹介しながら、今後の「地方創生」を展望します。

地方創生とは?

まち・ひと・仕事創生法の第1条に法律の目的が書かれています。

「この法律は、我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、・・・」
と、とても長いので要約しますね。

1急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかける
2東京への人口の一極集中を是正する
3魅力的な地域をつくる
4地域社会を担う個性豊かで多様な人材を確保する
5地域での多様な就業の機会を確保する
○そのためのプランをつくる

と書かれています。

この法律に基づく国のプランは、昨年末に改訂されました。
まち・ひと・しごと創生総合戦略:平成291222日閣議決定)

生産性革命や人づくり革命の土台となる地方創生を大胆に推進し、ライフステージに応じた政策メニューを充実・強化するとしています。

中でも特筆すべきは、「大学改革を進める」と書かれたことです。
少子化は皆さんご存知のところですが、その影響はどこに出てくるのか今一つ実感がなかったかと思います。
子どもの数が減ったことで、すべての大学が存続できるだけの子どもの数がいなくなるという警鐘を鳴らし、大学改革を進めようとしているのです。
少子化の影響はこれだけにとどまりません。今後も様々な影響が出てくることでしょう。

余談ですが、この総合戦略には現在の自治体を取り巻くキーワードがたくさん掲載されています。

SDGs(エス・ディ・ジーズ)、イノベーション・エコシステム、ローカルブランディング、シェアリングエコノミー、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)、エリアマネジメント、地域包括ケアシステム、子育て世代包括支援センター、定住自立圏、RESAS、・・・。

学生の皆さんは知らないワードを調べるだけでも相当な知識が身に付きますよ。

「地方創生」で地方は何をしている?

自治体は、国のプランに基づき、2つのプランを策定しています。
一つは人口ビジョンです。自分たちのまちの人口は今後どうなっていくのか、長いところでは50年先まで人口を推計し公表しているところがあります。
残念ながら現状のままでは人口が増えていく自治体は一つもありません。

そこで色々な対策を打って、人口を維持しよう、減少幅を抑制しよう、勢いのあるところは人口を増やそう、と目標を立てています。

もう一つは総合戦略です。
具体的にどんな対策を打つのか、KPIと呼ばれる数値目標とともに対策が書かれています。
この戦略は平成31年度までのプランになっており、自治体は国からの交付金を活用しながら、最初にあげた5点の目的のための取り組みを行っています。
皆さんがお住まいの自治体では何をしているのか、一度ホームページを見てみると良いでしょう。

これからの「地方創生」はどうなる?

さて、これからの「地方創生」ですが、自治体によって取り組み意欲に差が出てきていることから、結果にも差が出て、「地方創生格差」が生じてくるものと予想されます。

自治体にとっては前例のない取り組みが多く、他のまちの動きをあまり参考にできません。
しかし、まだ取り組みは始まったばかり。数年で人口が急激に増えることなどありませんから、ここで手綱を緩めてはいけません。

それでは、どのように取り組めば良いか、解決の方向性は2つありそうです。

それは、ボトムアップトップダウンです。
地域を魅力的にするためには何が必要か、一番良く知っているのは住民の皆さんですね。
何が課題なのか、何をすれば魅力的な地域になるのか、磨くべき資源は何かなど、住民の意向をきちんと捉えるボトムアップの取り組みが大事です。
あわせて、どういうまちになりたいのか、何を進めたいのか、どの強みを活かすのか、自治体としてどうなりたいかという最終形を描くトップダウンの取り組みも大事です。
この二つをうまく組み合わせることで官民一体となった「地方創生」の取り組みが進められるはずです。

まとめ

CSVCreating Shared Value)を掲げている我が社にとって、地方創生の取り組みは大切な仕事の一つです。
これまでにも20を超える自治体の支援をしてきました。
国が進めようとしている方向性に沿って、頑張ろうとする自治体を私たちは支援したいと考えています。

 

 

この記事を書いた人

一杉 浩史営業企画本部

専門はまちづくり。自治基本条例や総合計画、地方創生総合戦略などの策定を支援。 何足のわらじを履いているか自分でもわからない(笑)。

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