コロナ禍における働く意識の変化に関する基礎調査「②転職時のきっかけや経緯、転職により悩みが解決されたか」

2023.07.13

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SRC

こんにちは。現役忍者のライターの柘植です。

新型コロナウイルス感染症の流行により、企業によってBCPの見直し、テレワーク・リモートワークの導入等の検討・推進から、あらゆるオペレーションのDXの推進が行われています。その一方で、従業者側もコロナ禍での働く意識が変容しています。

そこで、この度、当社でコロナ禍における働く意識の変化に関する基礎調査(自主調査)を行い、調査結果を公開しましたので、そのお知らせです。

以下の内容を取りまとめており、今回は「②転職時のきっかけや経緯、転職により悩みが解決されたか」についてご紹介します。

コロナ禍における働く意識の変化に関する基礎調査シリーズ(全6レポート)

①教育研修の実施状況・参加意向
今回ご紹介→②転職時のきっかけや経緯、転職により悩みが解決されたか
③社内で尊敬できる・影響を受ける人の特性と何に影響を受けるか
④企業内の感染症対策実施状況
⑤業種別・規模別・職位別・年次別・転職経験別の額面年収の状況
⑥業種別の働くマインド傾向

転職経験は65.2%(3人に2人)

私が勝手に想像していたよりも転職経験率が高かったです。

「1回以上」の転職経験率は「20代」が69.9%と最も高く、年齢が上がるほど低くなります。ただ、転職回数は年齢が高いほど多い印象を受けます。

学歴別にみると、「大学院」や「大学」卒業よりも、「短大・高専・専門」の方が転職経験率はやや高いように見えます。

※そもそも、この調査が「メーカー」、「IT・通信系」、「流通小売」、「サービス業」、「医療」、「公務」の6業種に限定されていることや、年代別に均等に割り付けていることなどがバイアスとなりますので、ある程度の誤差があることはご容赦ください。

転職前後の業種・職種の変更

全体の傾向としては、専門性が高い職種は同業・同職種への転職が多くなっています。

専門性が高いと、会社側から見ると「流動性も高い」、従業員側から見ると「転職時に有利」になるということですね。

となると、逆説的に、「人材流動性を高めたい」場合は、業界団体や職業団体が資格をはじめとしたアセスメント制度を確立すればよい、という仮説が立てられるかもしれません。

例えば、当社の業界では「専門統計調査士」という資格があります。これがあることで、同業や近い職種への転職は多少しやすくなったのだと思います。

マクロ視点で考えると、業界内の人材流動性が高まれば、各社が優秀な社員を引き留めようと待遇や職場環境を良いものにしようと努力をし始め、業界の待遇の改善・適正化が進むという流れになるように思います。

労使交渉にもプッシュ型とプル型があり、この流れはプル型のパターンになるのだなぁと思った次第です。

つまり、専門性のアセスメントがあると、同じ専門性を持った人が何らかの仲間意識や共通の価値観を持つようになり、協会や組合などの専門職集団を形成するような直接的な交渉と、流動化による間接的な交渉が生じて、業界の給与水準が適正化されるという仮説が立てられる気がします。

企業のおかれた経済的、社会的、政治的、環境的な要素も入り混じるのだと思いますが、例えば、介護職の人材不足・給与水準の問題などに当てはめると、面白いかもしれません。

転職して給料は上がるのか

全体では、「額面年収ダウン」は11.5%、「額面年収キープ(横ばい)」は59.5%、「額面年収アップ」は23.8%となっています。(額面年収を答えたくないなどの「その他」は5.3%)

転職前の額面年収が低いほど額面年収がアップするケースが多くなっていますが、額面年収が600万円を超えてくると、3割が「年収ダウン」となっています。

600万円を超えてくると、年収以外にも大事なことが見えてくるのだと思います。

例えば「残業が多くない(業務調整が許容範囲内)」とか、「成長できる」とか、他のものが大事になってくるのかもしれません。

※1,000万円以上は小サンプルにつきご留意ください。

何がきっかけで転職したいと思い、そのきっかけが改善するのか

転職のきっかけの回答割合が高いのは「会社の先行きに不安を感じた」で10.3%、次いで「上司と合わない・関係が悪くなった」が7.4%となっています。

離職率を低減させたい企業の方々は、本レポートをみて「きっかけ」をつぶしていきましょう!

その後、最終的な転職理由の回答割合が高いのは「自分らしく働けない」で19.7%、次いで「会社の先行きに不安を感じた」が18.9%となっています。

これらの項目が転職を後押しし、決断させるようです。

転職により改善したことは「自分らしく働けるようになった」が11.4%、「プライベートの時間を確保できるようになった」11.1%などが上位となっています。

「一番初めのきっかけ」で選択した項目が解決したかどうかについてみると、「興味・関心のある仕事に就けた」や「個人・家庭の事情に合った働く場所に就けた」などの解決率が高くなっていて、仕事内容やワークライフバランスは改善する傾向がみられます。

一方で、「出世・昇格が期待できるようになった」、「同僚との関係が良好になった(今のところ)」、「生活するのに十分な給与水準となった」などは、解決した比率が4割以下となっており、転職してもうまくいかないのは「給料」と「人間関係」となります。

特に「人間関係」は、悪化したものがゼロになるのは、転職したら当然だと思います。

ただ、前より良い(というより自分に合った)人間関係が構築できるか、つまりゼロ以上となるかどうかは、不確定なものと言えます。

「②転職時のきっかけや経緯、転職により悩みが解決されたか」の詳細は下記から、ぜひ、ご覧になってください。

調査の概要

・調査地域:日本全域
・調査対象:以下の業種の企業・団体に正社員として従事する20~59歳の有業者
      「メーカー」、「IT・通信系」、「流通小売」、「サービス業」、「医療」、「公務」
・調査方法:インターネット調査
      (インターネットリサーチモニターに対するクローズド調査)
・有効回答:2,400サンプル
      400サンプル×6業種(うち各業種転職経験者100サンプル)
・調査期間:2022年11月9日(水)~11月14日(月)
調査結果に関心のある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

柘植航大

何が得意で、何をやっているのか分からないのがいいんだよね

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